COLUMN / CASEコラム・導入事例
デジタルサイネージの価格を知りたい|導入から運用まで費用のすべてを解説
- デジタルサイネージの導入費用の内訳
- ハードウェア費用の目安と選び方
- ソフトウェア・配信管理費用
- コンテンツ制作費の実態
- 運用コストと維持費
- 導入規模別の費用シミュレーション(目安※)
- コストを抑える3つのポイント
- 導入時の注意点と失敗しないポイント
- 費用対効果(ROI)を高める考え方
- 導入・運用の成功事例
- よくある質問(FAQ)
- まとめ
ま、商業施設やオフィス、飲食店など、あらゆる場所で見かける「デジタルサイネージ」。
しかし導入検討時に最も多い質問が「結局、いくらかかるの?」というコストの問題です。
実際のところ、サイネージの価格は導入費用+運用費用+コンテンツ制作費の3要素で構成されます。
この記事では、それぞれの費用の目安と内訳、さらにコストを抑える方法やROIの考え方まで、
“はじめて導入する方でも理解できる”ように整理してご紹介します。
デジタルサイネージの導入費用の内訳
費用項目 | 内容 | 目安費用(1台あたり) |
| ハードウェア | ディスプレイ・STB(再生機)・スタンドなど | 1万円前後〜70万円 |
| ソフトウェア | 配信管理システム(CMS)・ライセンス料 | 月額0.2万円〜 |
| コンテンツ制作 | 静止画・動画・アニメーションなど | 10万円〜 |
| 設置工事 | 壁掛け・配線・ネットワーク設定 | 3万円〜 |
小規模店舗なら1台あたり1万円〜70万円(サイズ・輝度におよそ正比例)程度で導入可能。什器に組み込んで棚前で使用する販促用の紙製筐体の小型サイネージは、その多くが1万円未満で入手できます。一方、耐候性や高輝度が求められる屋外広告用や、数量が必要となる複数拠点展開の場合は、100万円〜数千万円規模になることもあります。
ハードウェア費用の目安と選び方
ディスプレイ・プレーヤーの価格帯
- 小型(32インチ未満)…〜20万円
- 中型(43〜55インチ)…25〜50万円
- 大型(65インチ以上)…60万円以上
屋外向けや高輝度仕様は、通常の1.5〜2倍の価格になります。
また、クラウド配信を行うためのSTB(セットトップボックス)は3〜5万円前後が相場です。
設置形態によるコスト差
設置形態 | 特徴 | 費用目安 |
| スタンド型 | 設置が容易。移動可能 | 付属スタンドが使える場合、追加費ほぼなし |
| 壁掛け型 | 専門工事が必要 | 5〜10万円 |
| 屋外型 | 防塵・防水・耐熱仕様 | 通常(屋内型)の2〜3倍 |
ソフトウェア・配信管理費用
サイネージ運用に欠かせないのが、CMS(コンテンツ管理システム)です。
方式 | 特徴 | 費用の目安 |
|---|---|---|
| クラウド型 | 手軽・複数拠点をオンラインを通じて一括管理 | 月2,000〜5,000円/台 |
| スタンドアローン型 | USBメモリスティックやSDカードで手動更新 | なし |
クラウド型は複数台を一括管理ができる運用メリットがありますが、毎月のランニング費用が発生します。ランニングコストは通信費の低廉価に伴って登場当初から大幅な低価格化が進みましたが、更新頻度や台数規模を鑑み、スタンドアローン型を選択するケースは実は少なくありません。またスモールスタートが可能です。
コンテンツ制作費の実態
「何を表示するか」が、サイネージ効果を決定づけます。デザインや動画を外部委託する場合の費用目安は以下の通り。
コンテンツ種別 | 内容 | 制作費用の目安 |
| 静止画(JPEG) | 商品・価格訴求 | 〜2万円/枚 |
| 動画(MP4) | 商品PR・ブランド動画 | 5〜30万円/本 |
| タッチパネル型 | UI設計+動的演出 | 30〜100万円/本 |
| AI連動型 | 属性認識・自動切替 | 50〜200万円/本 |
撮影、素材支給の有無、叶えたい内容・クオリティによって費用は変動します。
運用を長期化するなら、テンプレートを用意して内製化(社内制作)するのが最も効果的でナレッジが蓄積できます。
運用コストと維持費
サイネージは導入して終わりではありません。日常的な運用には以下のようなコストがかかります。
- ASP・通信費(LTE・SIMなど)※:月1,000〜3,000円(スタンドアロン型でUSBメモリスティックやSDカードによる手動更新の場合はおよそ不要)
- 電気代:1台あたり月〜2,000円(端末の電力消費による。計算例:50インチ、1日8時間/月30日、消費電力200〜260W 0.24𝑘𝑊×7時間×30日×25円/𝑘𝑊ℎ=1,260円)
- 保守契約費:年1〜3万円(契約内容による、自社で行う場合は不要)
- コンテンツ更新費:外注時は月3〜5万円(同上)
クラウドCMSを利用すれば遠隔一括更新が可能になり、人件費削減やトラブル対応の迅速化を図ることができる一方、毎月のランニング費用が発生します。クラウド運用で発生するコストとそのことによって得られる効果を事前にシュミレートした上での選定がおすすめです。
導入規模別の費用シミュレーション(目安※)
導入規模 | 想定環境 | 初期費用 | 月額運用費 (クラウド運用の場合) | 備考 |
| 小規模(〜10台) | 店舗・棚前掲示・メニュー表示 | 10万円〜約50万円 | 2,000〜10,000円 | 手動更新 |
| 中規模(〜50台) | 商業施設・イベント会場 | 50万円〜約300万円 | 〜10万円 | 一括更新 |
| 大規模(50台〜) | チェーン展開・広告媒体 | 300万円〜 | 10万円〜 | 本部更新 |
※導入サイズや仕様や設置方法、カスタマイズの有無によって費用は変わります。
ROI(投資回収期間)は、印刷・配送費・人件費削減+販促効果を考慮して2〜4年が目安です。
コストを抑える3つのポイント
① 明確な目的設定
「集客強化」「ブランド訴求」「業務効率化」など、目的を明確にすることで必要な機能を絞り込み、無駄な支出を防げます。使用することのない多機能な高価な機材・システムを使用しているケースも少なくありません。
② コンテンツの社内運用
PowerPointやCanvaなどを活用し、社員が自分たちで制作・更新できる仕組みを作ることで年間数十万円単位のコスト削減が可能。内部リソースを活用し、検証を重ねることでナレッジの蓄積も可能となります。
③ 電子ペーパー型の導入
A2サイズの電子ペーパーサイネージ(約30万円)は常時電源不要・低消費電力で、長期運用時の電気代を大幅に削減します。但し、動きの動画の再生ではなく、静止画前提での運用となります。
導入時の注意点と失敗しないポイント
- 設置環境(屋内/屋外/照明条件)を事前確認
- 通信回線と電源確保を設計段階で検討
- CMSや保守体制のサポート範囲を確認
- デザインやUIをユーザー層に合わせて最適化
導入初期の設計ミスは、後から修正すると高額になるため、初期検討段階での全体設計が重要です。
費用対効果(ROI)を高める考え方
サイネージの価値は「情報表示」だけではありません。次のような効果を定量的に評価しましょう。
- 紙ポスター印刷費削減:年間30万円 → ROI 2年以内
- 店舗集客効果:来店率5〜10%向上
- 実売促進効果:導入前の1.3〜2.5倍
- 広告収益:1台あたり月1万円の広告掲載で年間12万円収益
- 人件費削減:受付・案内の自動化による効率化
費用削減+売上増加の両面からROIを算出することで、投資判断が明確になります。
もし「小規模から始めたい」「まず1台試してみたい」という方は、
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にて、最新のデジタルサイネージ機器を数万円からいつでも手軽に購入することも可能です。
導入のハードルを下げながら、実際の効果を体感してみるのもおすすめです。
導入・運用の成功事例
飲食チェーン:メニューボードをデジタル化
- 紙メニュー印刷コストを年間50万円削減。
- シーズンメニューを即日反映でき、販売機会のロスを防止。
自動車ディーラー:来店促進
- 新車映像を高輝度ディスプレイで配信し、視認率が3倍に。
- 来店予約数が12%アップ
オフィスビル:受付業務の効率化
- デジタルサイネージで来訪案内を自動化。
- 受付担当者の工数を月30時間削減。
よくある質問(FAQ)
デジタルサイネージ導入の初期費用はいくらですか?
棚前設置、什器組み込み型の紙製の小型サイネージなら1台あたり数千円(4インチ)〜、クラウド型の屋内向け小型サイネージは3万円前後(7インチ〜)が目安です。屋外設置や大型モニターではさらに費用が上がります。
運用費はどのくらいかかりますか?
通信・保守・電気代を含めて、クラウド型は1台あたり月2,000〜10,000円が一般的です。コンテンツ内製、手動更新の場合は電気代以外の運用費用はほとんど発生しません。
費用を抑えるにはどうすれば良いですか?
テンプレート活用やコンテンツの社内制作化がおすすめです。印刷物削減と合わせて2〜3年で投資回収が見込めます。
導入後のメンテナンスは必要ですか?
年1回程度の点検と、ソフトウェア更新(ある場合)を推奨します。当社の汎用サイネージではサポートセンターのフリーダイヤルシールが各サイネージに貼られています。カスタマイズサイネージは、保守契約でトラブル対応もスムーズになります。
費用対効果を高めるポイントは?
定期的に効果測定(集客・販促成果)を行い、表示コンテンツの鮮度を保ち、改善を重ねることです。データを活用してPDCAを回す運用が理想です。当社サイネージの中には内蔵するセンサーカメラを通じて、棚前の通行や視聴属性を取得できるシリーズ(PISTA)があります。
屋外設置の場合、天候対策は必要ですか?
はい。屋外サイネージは直射日光・雨風にさらされるため、防水防塵仕様(IP65以上)や高輝度ディスプレイを選定する必要があります。また、設置角度や日除けカバーの有無によって視認性が大きく変わるため、設計段階で環境調査を行うことが推奨されます。
レンタルやリースで導入することはできますか?
短期イベントや展示会向けにはレンタルプラン、長期運用にはリース契約が選択できる場合があります。但し、当社はレンタルサービスを実施しておりません。またリース会社を使用する事例の多くはお客様側にて既にお取引のあるリース会社を使用するケースが殆どです。
複数店舗で同じコンテンツを配信できますか?
はい。クラウド型CMSを利用すれば、全国の複数店舗へ一括配信が可能です。拠点ごとに配信スケジュールを分けたり、地域限定のキャンペーンを設定することもできます。
複数拠点運用はROI改善に直結するため、チェーン展開企業で特に人気です。
電気代を抑えたいのですが、低コスト運用の方法はありますか?
人のいない間は画面が消灯できるなど節電モードの機能を持つデジタルサイネージを選定しましょう。
または電子ペーパーサイネージの導入も効果的です。バックライト不要の反射型ディスプレイのため、常時表示でも電力消費が極めて少なく、1回の充電で数ヶ月から1年以上運用できます。つまり、省エネかつ環境にもやさしく、極めて安価な電気代で運用可能ですが、A2サイズ1枚あたり約30万円の導入となります。
初めて導入する場合、どこから始めればいいですか?
まずは1〜2台のスモール導入から始め、実際の反応や効果を確認するのがおすすめです。
店舗内の目立つ場所(入口やレジ前など)に設置し、来店客の視認率や売上変化をモニタリングしましょう。
ハードウェアは、 impact mirAI |Amazon公式ストア から購入ができます。
導入後の設置相談や運用サポートはサポート専用メールに加え、個々のサイネージに貼られている専用フリーダイヤルから受けることができます。
まとめ
デジタルサイネージの導入費用は初期10〜50万円/月額〜10,000円が目安。
しかし、費用を抑えるよりも「どう運用して効果を最大化するか」が重要です。
サイネージは、単なる表示装置ではなく、「売上を伸ばし・ブランドを強化するDXツール」です。目的次第でクラウド型や多機能型を選択しなくても問題ありません。
まずは目的を明確にし、規模や運用方法に合わせた最適な導入計画を立ててみましょう。また、「実際にどんな機器があるのか見てみたい」という方は、
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