COLUMN / CASEコラム・導入事例
デジタルサイネージの選び方 徹底解説
メーカーが売り場で成果を出す機種選定のコツ
- 失敗しない選び方の第一歩!
- 明るい店内でも見やすい「輝度(カンデラ)」の基準
- 運用体制で決める「配信システム」の選び方
- 売り場でのトラブルを防ぐためのスペックチェック
- 現場での「設置不可」を回避するための取り付け・電源要件
- 商品の魅力をより伝えるための「音響」と「表示スタイル」
- よくある質問(FAQ)
- まとめ
デジタルサイネージ導入時、「どのサイズが良いのか」「USB型とネットワーク型どちらにすべきか」と迷っていませんか?設置場所や運用体制に合わない機器を選ぶと、期待した販促効果が得られないばかりか、早期故障の原因にもなります。
この記事では、メーカー担当者が売り場用サイネージを選ぶ際に必ず押さえておくべきポイントと、失敗しない選定基準を分かりやすく解説します。デジタルサイネージ選びは以下の順で考えるのが失敗しないコツです。
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STEP1
設置場所
まずはカタログではなく、「現場(売り場)」を確認
どこに置くかによって、選ぶべきデジタルサイネージは大きく異なります。
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STEP2
輝度
売り場の明るさに負けない「輝度」を選ぶ
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STEP3
配信システム
運用体制で決める「配信システム」の選び方
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STEP4
スペック
売り場トラブルを防ぐために確認したい「スペック」の最終チェック
失敗しない選び方の第一歩!
STEP 1|設置場所
定番棚(商品横)に設置する場合
- 推奨サイズ:4~10インチ(小型電子POP)
- 商品と商品の隙間に設置するため、小型サイズが最適
- 大きすぎると商品を隠してしまい、店舗側から撤去を求められるリスクがあり
エンド・特設コーナーに設置する場合
- 推奨サイズ:15〜43インチ(中型ディスプレイ)
- 通路を歩くお客様への「アイキャッチ」が主目的
- 遠くからでも視認できる、ある程度の画面サイズが必要
明るい店内でも見やすい「輝度(カンデラ)」の基準
STEP 2|輝度
スーパーやドラッグストアの店内は非常に明るい照明が使われています。家庭用テレビ程度の明るさでは、「画面が照明に負けて薄暗く見える」「光が反射して内容が判別できない」といった問題が起こりがちです。 ディスプレイ選定の際は「輝度(単位:cd/㎡(カンデラ))」の数値を必ずチェックしましょう。
設置場所別の輝度の目安
- 一般的な屋内店舗:350〜500cd/㎡程度で十分
- 窓際の日光が入る場所 / スポットライト直下:700cd/㎡以上の高輝度モデルも選択肢
輝度不足で起こる失敗例
- せっかく設置したのに、画面が暗くて気づかれない
- 美容に関わる商品映像だから「映え」が重要な商品なのに、魅力が伝わらない
輝度はこうした失敗を防ぐための重要な指標です。
運用体制で決める「配信システム」の選び方
STEP 3|配信システム
次に重要なのが「どうやって映像を流すか」という配信システムの選択です。これは「設置台数」×「更新頻度」によって最適な方式が変わります。
スタンドアロン型(USB)
小規模・低コストで始めるなら「スタンドアロン型(USB)」。 ディスプレイにUSBメモリやSDカードを挿入して再生するタイプです。
ネットワーク型(クラウド)
全国展開・一括管理なら「ネットワーク型(クラウド)」。 インターネット経由で映像を配信するタイプです。
メリット | ▪ 本社PCひとつで、全国数百店舗の映像を一斉切り替え ▪ 朝・昼・夜などのスケジュール配信が可能 ▪ 更新作業の属人化を防げる |
|---|---|
デメリット | ▪ 通信費・システム利用料などのランニングコストが発生 |
向いているケース | ▪ 全国の量販店に展開する場合 ▪ 季節・キャンペーンごとにこまめな情報更新が必要な場合 |
販促効果を最大化したいメーカー様ほど、運用負荷を抑えられる「ネットワーク型(クラウド)」へ移行するケースが増えています。
売り場でのトラブルを防ぐためのスペックチェック
STEP 4|スペック
最後に、カタログの細かいスペック表で見るべきポイントを2つ紹介します。
① 横からでも見える「視野角(IPSパネル)」を選ぶ
お客様は、必ずしもディスプレイの正面に立って画面を見るわけではありません。多くの場合、通路を歩きながら「斜め横」から視認するため、どの角度からでも見やすい視野角が重要です。
注意点
- 安価なパネル(TN方式など)では、横から見ると色が反転する
- 画面が暗く、真っ黒に見える
選定のポイント
- 視野角が広い
- どの角度からでも色が鮮やか
「IPSパネル」採用モデルを選ぶことで、通路を歩くお客様への訴求力が大きく向上します。
② 配線トラブルを防ぐ「プレーヤー内蔵型」を選ぶ
メリット
- 電源ケーブル1本で設置可能
- 売り場がスッキリ
- 店舗スタッフにも好評
選定のポイント
- 再生機能がディスプレイに内蔵されている
- 外付けPCやSTBが不要
SoC(システム・オン・チップ)搭載型やAndroid OS内蔵型がおすすめです。
現場での「設置不可」を回避するための取り付け・電源要件
機種のスペックが良くても、実際に店舗の棚に取り付けられなければ意味がありません。メーカー様が販促什器を送る際、最もトラブルになりやすいのが「固定方法」と「電源確保」です。
什器への固定を左右する「VESA規格」と「取付金具」
家庭用テレビと異なり、業務用サイネージは棚や壁に取り付けることが前提です。選定時には、背面に「VESA規格(ネジ穴の間隔が75mmや100mmなどで統一された国際規格)」に対応したネジ穴があるかを必ず確認しましょう。 これに対応していれば、市販のモニターアームや壁掛け金具を自由に使えます。
棚前(小型サイネージ)の場合
- 強力マグネット付き金具が使えるか
- 棚のレールに噛ませる「クリップ式金具」に対応しているか
エンド・特設コーナー(中型サイネージ)の場合
- 専用のスタンドが必要か
- 什器に直接ネジ止めが可能か
店舗により「棚に穴を開けるのはNG」という場合も多いため、設置環境に合わせた金具のバリエーションが豊富な機種を選ぶのが無難です。
コンセント不足を解決する「バッテリー式」と「PoE給電」「電子ペーパー」
売り場の棚周りには、必ずしもコンセント(AC電源)があるとは限りません。電源コードが通路を横切ると、「転倒事故の恐れがある」として店舗側から設置を断られるケースもあります。そのため、電源確保が難しい場合は以下の方式を検討しましょう。
✓ バッテリー内蔵型
| ▪ コードレスでスッキリ設置(稼働時間・充電頻度に制限があるため注意) |
✓ PoE(Power over Ethernet)給電
▪ LANケーブル1本で「通信+電力供給」が可能 ▪ 天井裏など配線がしやすい環境で有効( 対応機種が限られるため事前確認が必須) |
✓ ロングケーブル対応
| ▪ 3m以上の延長コード使用時でも電圧低下で落ちない仕様かをチェック |
✓ 電子ペーパーの検討
▪ 書き換え時のみ電力を消費 ▪ バッテリー式なら常時給電不要 ▪ 長期間・省電力運用が可能 |
商品の魅力をより伝えるための「音響」と「表示スタイル」
映像の美しさだけでなく、「スピーカーの音質や向き」と「画面の角度」も、お客様の足を止めるための重要な要素です。コンテンツの内容に合わせて、最適なハードウェア仕様を選びましょう。
店内の騒音に負けない「前面スピーカー」の推奨
スーパーや量販店の店内は、BGMや呼び込みのアナウンスで常にガヤガヤとしています。
デザイン性を重視した薄型モニターの多くは、スピーカーが「背面」や「底面」についていますが、これでは音が後ろや下に逃げてしまい、お客様に届きません。売り場でCMの音声やナレーションをしっかり聞かせたい場合は、スピーカーが「前面(画面の両サイドや下部)」に配置されている機種、もしくは指向性の強い外部スピーカーが接続できる機種を強く推奨します。音が前に飛ぶだけで、お客様の「振り向き率」は大きく変わります。
スマホ向け動画も活用できる「縦置き・横置き」両対応
最近では、InstagramやTikTokなどのSNS用に作成した「縦型動画」を、そのまま売り場で流したいというニーズが増えています。 しかし、安価なディスプレイの中には、内部の排熱構造の問題で「横置き専用(縦にすると故障する)」となっているものがあります。
コンテンツの流用や、商品ボトルの形状(縦長の商品など)に合わせて柔軟に展示方法を変えたい場合は、必ずメーカー保証として「縦置き・横置き両対応」が明記されているモデルを選んでください。これにより、販促キャンペーンごとのクリエイティブの幅が広がります。
「自社の商品に合うサイズが分からない」「ネットワーク型の見積もりが欲しい」など、選定でお悩みではありませんか? 貴社の展開規模やご予算に合わせて、最適な機種とプランを無料でご提案いたします。
よくある質問(FAQ)
家庭用のテレビやタブレットを代用しても良いですか?
推奨しません。家庭用機器は1日数時間の使用を想定しており、売り場のような長時間稼働(12時間以上)では早期故障のリスクが高まります。また、家庭用のタブレットを使用していた現場からは、内蔵バッテリー膨張、イタズラといったトラブルの声も当社には数多く寄せられています。ほか、輝度が低く、保証対象外になることも多いため、業務用ディスプレイを選びましょう。
サイネージは購入とリース、どちらがお得ですか?
長期的に使い続けるなら「購入」の方が総額は安くなりますが、初期費用を抑えたい場合や、5年程度で最新機種に入れ替えたい場合は「リース」が有利です。税務処理上の違いもあるため、経理担当と相談することをお勧めします。
屋外でも使えますか?
通常の屋内用モデルは屋外では使えません。屋外で使用する場合は、「防水・防塵機能」があり、直射日光に負けない「超高輝度(1000〜2500cd/㎡以上)」の屋外専用モデルを選ぶ必要があります。
まとめ
デジタルサイネージ選びで失敗しないためには、まず「設置場所(売場なら棚前かエンドか)」と「明るさ(輝度)」を確認することが重要です。その上で、更新頻度や運用規模、体制に合わせて「USB型」か「ネットワーク型」かを選択しましょう。
特にメーカー様が売り場で展開する場合は、横からでもきれいに見える「IPSパネル」や、配線がシンプルな「プレーヤー内蔵型」を選ぶことが、トラブル回避と販促効果アップの鍵となります。
最適な機種選定にお悩みの際は、ぜひ専門家へご相談ください。