COLUMN / CASEコラム・導入事例

2025.12.29

  • コラム

約9割がセルフオーダー利用経験あり|世代別ニーズから見るフードサービスDX調査

  1. セルフオーダーは「人とデジタルの役割分担」を再設計するツール
  2. 約9割が「セルフオーダーを利用したことがある」時代に
  3. セルフオーダー利用率は「チェーン店」「ファーストフード」で最も高い
  4. 世代別の「重視ポイント」は明確に異なる
  5. セルフオーダー導入のメリット
  6. 実は大きい「心理的メリット」
  7. セルフオーダーは「効率化ツール」ではなく「満足度向上ツール」へ
  8. フードサービスDXの未来と導入成功の鍵
  9. フードサービスDXの本質
  10. 今回の調査(RJCリサーチ)からの示唆
  11. セルフオーダー導入を成功させる「戦略的DX」の要点
  12. まとめ

セルフオーダーは「人とデジタルの役割分担」を再設計するツール

フードサービス業界では、人手不足やオペレーションの複雑化により、「効率化」と「顧客満足の維持」 を両立させる施策が求められています。その中で急速に広がっているのが セルフオーダーシステム を中心としたフードサービスDXです。

2025年10月16日に発表されたインパクトホールディングスの調査では、セルフオーダーを利用したことがある人は全体の約9割 にのぼり、すでに「当たり前の存在」になりつつあることが示されました。

本コラムでは、その調査内容をもとに、
世代別の違い・導入店舗が得られるメリット・導入成功のポイント を深堀りし、フードサービスDXの最新トレンドをわかりやすく解説していきます。

約9割が「セルフオーダーを利用したことがある」時代に

調査結果で印象的なのは、10〜70代の幅広い年代でセルフオーダーの利用経験が非常に高いことです。
特に10代・20代では「ほぼ100%」が利用した経験があると回答しており、すでに“飲食店の標準インフラ”となっています。

逆に、50〜70代でも利用経験者が多数を占め、導入店舗の増加によりユーザー側も習慣化していることがわかります。

セルフオーダー利用率は「チェーン店」「ファーストフード」で最も高い

調査では、

  • 焼肉店
  • 回転寿司
  • ファーストフード
    などでの利用率が非常に高いことが明らかになりました。

 

特に回転寿司ではタッチパネル文化が早い段階で定着したため、セルフオーダーへの抵抗感はほぼありません。
また、最近ではファミリーレストランやディナーレストランでも急速に広がっており、“外食の標準UX”として期待されています。

世代別の「重視ポイント」は明確に異なる

10代〜40代:スピード・効率・UIの直感性

  • レジ待ちをしたくない
  • 注文ミスが減る
  • 使いづらいと逆にストレス

 

若い世代ほど「サクサク操作できること」を重視する傾向があります。

50代〜70代:サポートの安心感・視認性

  • ボタンが見やすい
  • 案内が丁寧
  • わかりにくいと店員を呼びたくなる

 

年齢を重ねるごとに「使いこなせる安心感」が重要になります。

セルフオーダー導入のメリット

調査結果と導入企業の声から浮かぶメリットは次の通りです。

  1. POINT

    注文ミスの削減

    注文内容が可視化されることでヒューマンエラー(人為的ミス)が激減

  1. POINT2

    回転率の向上

    お客様のタイミングでいつでも注文できるため、注文の機会ロスが激減し、料理提供までのタイムラグも短縮

  1. POINT3

    スタッフ不足の改善

    注文・会計業務の負担が減り、接客品質の向上につながる

  1. POINT4

    客単価アップ

    お店のキャンペーンに応じた「おすすめ」などの販促メニューの訴求力が向上し、「券売機」では難しかった追加注文の増加などで売上・客単価アップに貢献する

  1. POINT5.

    顧客のストレス軽減

    ウェイティングシステムとセルフオーダーの組み合わせは顧客体験を大きく向上。「スタッフを呼ばなくても自分のペースで注文できる」「券売機は後ろを気にしてしまうが、セルフオーダーは席でゆっくり選べるから追加注文もしやすい」「ウェイティングシステムがあるとスムーズに入れるので、順番待ちのストレスが解消される」との声があがる

実は大きい「心理的メリット」

利用者の声では「自分のペースで注文できる」という心理的メリットを評価する声が多く見られました。

  • 店員を呼ぶタイミングが難しい
  • 注文を急かされるのが苦手
  • アレルギー表示などをじっくり見たい

 

こうした“飲食店特有のストレス”を解消できる点が、セルフオーダーが支持される大きな理由となっています。

セルフオーダーは「効率化ツール」ではなく「満足度向上ツール」へ

セルフオーダーは導入初期、
“省人化するためのDXツール” として捉えられがちでした。

しかし現在は、
顧客体験向上のためのマーケティングツール
という位置づけへと変化しています。

  • メニュー写真を改善すると注文率が上がる
  • おすすめ表示で客単価が向上する
  • 多言語対応でインバウンド満足度が向上する

 

このように 使い方次第で売上に直結する 点こそ、近年のフードサービスDXの潮流です。

フードサービスDXの未来と導入成功の鍵

ここからは、先ほどの調査分析を踏まえ、いっそう踏み込んだ 実践的なDXの方向性 を解説します。

世代別ニーズが示す「UI/UX」の重要度

セルフオーダーは単なる「端末」ではありません。
顧客が“商品を選ぶ体験そのもの”をデザインするツールです。

  • 若年層:速度・視認性・直感操作
  • 高齢層:丁寧な誘導・大きなボタン・安心感

を求めます。そのため UI/UX の最適化は売上を左右する重要要素です。

導入を成功させるための3つのポイント

取り入れるだけでは効果は出ません。成功店は例外なく、以下の点を押さえています。

  • 店舗動線にあわせた配置設計

席数・レイアウトにより、端末数は最適化される必要があります。

  • スタッフを巻き込んだ運用構築

「DXによる業務効率化」が、スタッフの接客サービスの向上につながるよう教育することが重要です。

  • データ分析によるPDCA

どのボタンが押されないか、離脱がどこで発生するかを分析し改善します。

デジタルで可視化された情報が、
“最強の改善素材” になるのです。

フードサービスDXの本質

フードサービスDXの本質は「無人化」ではありません。
人がやるべき仕事”と“機械に任せる仕事”を再定義すること にあります。

  • 挨拶・目配り・気配り・活気・接客・調理・バッシング → 人が行う
  • 空席案内・販促・注文・エンタメ・配膳・会計(セルフレジ) → デジタルが行う

この役割分担が整うことで、顧客満足と効率の両方が実現します。

今回の調査(RJCリサーチ)からの示唆

セルフオーダーは、
「飲食店の未来を支える基盤となるDXツール」 へと進化しています。

今回の調査が示したのは、

  • 利用経験はすでに9割超
  • 世代ごとに重視ポイントが異なる
  • 満足度と効率化が同時に実現する

 

という、フードサービスDXにおける重要な示唆です。

また今後、飲食店が成長するためには
顧客理解 × デジタル運用 × 改善サイクル が欠かせません。

セルフオーダー導入を成功させる「戦略的DX」の要点

現在、消費者の約9割がセルフオーダーを経験しており、飲食店においてシステムの導入は「不可避な潮流」となっています。しかし、単なる導入だけでは不十分です。

1.成功への重要指標:個別ニーズへの最適化

世代や利用シーンにより、「非接触の安心感」を求める層から「操作の簡便さ」を重視する層まで、ニーズは多岐にわたります。「誰が・どのように・何を」注文するのかを徹底的に分析した設計が、顧客満足度と業務効率を左右します。

2. 経営層が取り組むべき2つのステップ

  1. STEP1

    データに基づく方式選定

    自店舗のメイン顧客層を整理し、タブレット式・QRコード式など、最適なシステムを慎重に選定する。

  1. STEP2

    「技術」と「接客」の融合

    セルフオーダーで効率化した時間を、人による付加価値(おもてなし)に再配置し、次世代型の店舗運営を構築する。

まとめ

セルフオーダーは単なる省人化ツールではなく、「顧客体験の質」を向上させるための戦略的投資です。自社に最適な設計と運用の見直しが、未来の競争力を生みます。この記事が、セルフオーダー導入を検討される店舗さまの参考になれば幸いです。

監修

フードサービスDXディビジョン 

営業ユニット

シニアマネージャー

牟田口 周作

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